太陽の塔 森見登美彦

太陽の塔 森見登美彦

失恋したあとは、元カレ・元カノの関係になるわけですが、スッキリ分かれることの方が少ないですよね。

何らかの遺恨を残して、ぐちゃっとなる部分があるはずです。

 

特に、片方に未練がある場合は、ぼちぼち大変なわけですよ。

 

忘れるために、酒を飲むか、甘いものにはしるか、毛布にくるまって中島みゆきを聞き一人で号泣するか。

それでも、忘れられないんですよね。

そして昔を思い出して妄想して、浮かれては、もう戻らないと失望します。

負のスパイラルですね。

 

 

 

この「太陽の塔」という話は、端的に言うと「女々しい男の話」です。

女々しくて、変態でいいヤツで、不器用で応援したくなるやつです。

 

京都に暮らす京大生が、分かれた彼女への未練を解消するために奮闘します。

軸は、元カノの水尾さんを取り戻すストーリーですが、ほとんどが京大生の日常を記しています。

まさか本当に、こんな京大生はいないでしょうけど、、、笑

 

現代に「ええじゃないか騒動」を復元させてみたり、

ゴキブリキューブ(小さいプラスチックの箱に、ゴキブリの餌が入っている殺虫剤)を恋敵にプレゼントぽくして送ったり。

ママチャリに「まなみ号」とつけてみたり。

イケてるイベントサークルに対抗して、イケてない男サークル「男汁」を作る。

真夏に男10人すし詰めで、キムチ鍋パーティーをやってみたり、、

 

登場人物はおおむね変態です。笑

 

 

太陽の塔の最大の魅力

 

 

知的な会話があります。

もし、精神が位置エネルギーをもつとしたら、凹んでいる人間には、ものすごいエネルギーがある。

とか、

 

避雷針の小話とか、結構おもしろいです。

昔の人は、雷は天罰だと信じていたから協会には天罰はくだらないと避雷針の設置を拒否し続けたらしい。でも協会は街でも高い建物だから、協会にバンバン雷が落ちるようになった。イタリアかどっかで、火薬を保管した協会があって、そこに雷が落ちた。街は半壊したそう。

 

そんな旨の話がありました。

 

またのこの返しが面白いんですよ。男って本当にくだらないです笑

 

 

 

この作品は、2003年、京大生の著者「森見登美彦」さんが京大に在籍中に執筆して、賞を取った作品です。